登り口では、ここらでは珍しくもない猿の一団に見送ってもらった。高湯からの登りは、高湯温泉までの道がきつい。特に無散水消雪道路という400mほどのコンクリ舗装の部分が二箇所あり、斜度が12%くらいある。コンクリの白い路面を見ながらこの道路を作った人に悪態をつきたくなるが、ここは心を乱すと負けと思い、黙々と登る。
高湯温泉を過ぎて、料金所のあたりから雲の中に入った。視界は30mくらい。もう景色を見る必要もない。前を見ても意味がない。下だけを見て黙々とペダルを漕いだ。料金所から浄土平の休憩所までは13kmくらいある。路面には高湯からの距離がペイントされている。5.5、5.6、5.7と距離表示を見送ったが、周囲には何の変化もなかった。普段たくさん通るオートバイもこの日は一台もなし。自転車はTREKのおにいさんが一人滑走していったのみ。すれ違った車は20台くらいか。
標高1500mのあたりで突然雲が切れ、月と火星が顔を出した。雲が切れたのはわずかな部分だけで、とても雲上の磐梯山が拝める状況ではなかったが、賽の河原から浄土平までの風景をほんの少しの時間拝むことができた。距離にすれば1~2キロだけ。
- 山の端に火星(見えにくいけど)
- 月
- 賽の河原を見下ろす
浄土平の駐車場に着くと、さすがに車は2台しかなかった。自動販売機であったかい缶コーヒーと缶ウーロン茶で水分補給した。その間に暗くなり、再出発して最高標高1622mを越えたときは完全に夜になっていた。
下りはやはり霧の中だったが、ときどき月が顔を出した。月が出るとライトがいらないほどの明るさを感じた。月が隠れ、道が森の中に入ると真っ暗になった。土湯峠から下の旧道は森の中を走る道で、夏の昼間は涼しくで最高なのだが、闇夜は怖い。クマさんやシカさんが出そうな気がした。カーブを曲がったらクマがいた、なんて状況はいやだったので、指笛を鳴らしたり、大声を出したりしながら下った。途中からは、クマより車が恋しくなり昼間は決して通らない新道に入って福島盆地まで一気に下りた。
このコースは、バイシクルクラブのKing of the 峠の三位に入るなど、峠好きには有名。福島駅から走れば標高差は1552mになる。急な坂を望む人は高湯から入るといい。よりマイルドな坂がいい人は土湯から。高気圧に覆われた日なら景色を楽しめる。雲の中をただ黙々と走っても1500mの標高差で最高の達成感を味わえる。












当バカブログをお読みいただいているなんてありがとうございます。
いつも情報をいただいて後追いしていました。ご挨拶が遅れて申し訳ありません。
さて、3時過ぎに高湯側から登るなんてすごいです。
途中のトレックさんはもしかすると、バイシクルクラブのKing of the 峠に応募して三位になった方かもしれません。
南会津一周へ行ってきました。自分のペースでしか走っていなかったのでこれもありかと。
9月19日は昭和村の喰丸小学校とか、18日にオープンしたばかりの農家レストランとか、あちこちの湧水とか、自転車ツアーの下見でうろうろしたんですが、南会津一周220kmを走れなかったウサが溜まってしまい、高湯へ行った次第です。